日本におけるオンライン・カジノギャンブルの法的状況は、複雑で入り組んでいる。国内のオペレーターはこれらのサービスを提供することを禁じられているが、外国のライセンスを持つオペレーターは合法的に日本の顧客にサービスを提供することができ、ユニークな抜け穴を作り出している。
日本の規制は主に地上波のギャンブル行為に重点を置いており、オンラインゲーミングはグレーゾーンに分類され、海外のオペレーターはこれを利用している。しかし、オンラインカジノギャンブルを合法化したり、罰則を科したりする明確な法律は成立していない。
これとは対照的に、韓国のギャンブルに対するアプローチは極めて単純だ。韓国では、ギャンブルはほとんど禁止されたままであり、厳格な規制により、居住者は江原ランドカジノにしか行くことができず、海外のスポーツブックでのオンラインギャンブルは禁止されています。
韓国の法律は、国内外を問わず韓国人によるギャンブル行為に適用されます。韓国人が海外旅行先でギャンブルをした場合、帰国後に処罰を受ける可能性があります。厳しい規制により、違法オンラインカジノやスポーツギャンブルに関連した逮捕者が多数出ています。
韓国のカジノ規制の抜け穴
地元民に厳しい規制が課せられているにもかかわらず、統合型リゾートとカジノに対する韓国のアプローチは独特であり、進化している。外国人専用カジノが牽引する同国のカジノ産業は、ある程度の経済的成功を収めている。
韓国のカジノは1967年から外国人観光客にも開放されている。韓国のカジノは、ソウルなどの大都市、釜山などの観光地、済州島や仁川などのリゾート島にある。
2023年には15以上のカジノを誇り、日本や中国を含むアジア全域から観光客が訪れる。K-POPの台頭もあり、韓国を訪れる観光客は急増している。そのため、カジノでは日本語を話せるスタッフを配置したり、日本人が快適に遊べるように環境を整えたりと、サービスの充実を図っている。
韓国カジノのステータスを獲得するには、ラスベガスなどの有名店と同様の基準がある。VIPとして認められるには、1回のベット額とテーブルゲームのプレイ時間が条件となることが多い。
ランドベースのカジノではベットにチップを使用するため、賭けたチップの枚数がVIPの資格を得るための重要な要素となる。具体的な金額はカジノによって異なるが、韓国のパラダイスシティのように、平均ベット額が約100万ウォン（約10万円相当）で、1日5～7時間のゲームを通して合計3,000万ウォン（約300万円）以上を使ったプレイヤーをVIP認定するのが一般的だ。
また、50万ウォン（約5万円）程度のベット額でもVIP待遇を受けられるという報告もある。このような資格の基準値の違いは、VIPスタッフから受ける注意の度合いに影響することがある。
VIP特権
韓国のカジノでVIPになるということは、VIPのステータスにふさわしい特別待遇を受けるということです。VIPメンバーは、カジノが提供する「無料」サービスを意味する「コンプ」を享受することができます。
これらの無料サービスには、韓国への航空券、カジノまでの交通費、豪華なホテル滞在費、食事代などが含まれる。VIPはビジネスクラスかそれ以上のクラスを利用することが多く、スムーズな入国手続きや空港スタッフの個人的なアシストも用意されている。空港での出迎えやリムジンでの送迎を受けることもある。
特典のレベルはVIPランクによって異なる。韓国の2大カジノチェーンであるセブンラックとパラダイスは、国内の系列カジノでVIP会員に一貫したサービスを提供している。
カジノによっては、VIP会員になるための条件や特典をウェブサイトで公開している場合もあるので、これらの条件を確認して検討するのもよい方法である。
今後の課題
日本が同様のアプローチを取ることを検討する前に、韓国でもいくつかの課題が見られることに留意すべきである。仁川空港の近くに統合型リゾートを建設するという政府の野望は、当初は関心を持って迎えられたが、申し込みが限定的であったことと、中国のVIPギャンブラーからの挑戦が、期待を弱めている。
ユニオン・ゲーミングのアジア・エクイティ・リサーチ部長、グラント・ゴヴァーツェン氏は、韓国がマカオやラスベガスに匹敵するカジノの一大拠点になることに懐疑的だ。マカオがVIPゲーミングの減少に直面している一方で、韓国も同様の傾向を経験しており、アジア地域のカジノにとって厳しい状況であることを強調している。
外国人観光客をターゲットにした韓国のカジノは、地元の人々にギャンブルを許可している管轄区域と同じレベルの成功を収めるには困難に直面するかもしれない。